TEDの翻訳は二人体制でやります。自分が翻訳しただけではダメで、誰か他の翻訳者がそれをレビューし、訳文に関して二人の合意ができて初めて完成となり、字幕がTEDで公開されます。
英語はとりあえず読み書きにあまり不都合はない、とは言っても、翻訳はこれまでやったことのない分野。全然自信がありませんでした。それで、一番短いのからトライしてみることにしました。
ウィリアムズ・カンカンバというアフリカ・マラウィの少年のストーリー。彼が14歳の頃、学校からドロップアウトしつつも図書館で電気の使い方の本を見つけ、それを読んで自宅の廃材から12ワットの発電能力のある風車を作った話。彼の話を聞きつけたTEDがマラウィの遠い田舎の集落から彼を招いてプレゼンテーションをしてもらった。彼は村にもっと風車を設置して、作物の感慨に使いたいと聴衆に訴えた。
この3分ほどのトークを翻訳し、自信をつけてから長めのものに移っていきました。
以前から友人の琉球大学出身の若者がいて、彼はアメリカホームステイ・ドイツ留学の経験があり、英語はバイリンガル級である。その彼を仲間に引き込み、彼の翻訳を私がレビューし、私の翻訳を彼がレビューすることにして、チームを組んでどんどん翻訳して行きました。
そのうちに彼が翻訳の方法の面倒さを問題にし始めた。それまではメールでテキストをやり取りするか、一文一文がテキストエリアに入ったdotSUBという翻訳システムを使っていたのだが、そこでの作業がやりにくい、と。エクセルのテーブルのようなものに入れてしまえば網羅性があっていい、と。
情報工学科出身の彼はプログラマです。さくっとperlスクリプトを書いてsrt形式という翻訳用の定型書式のファイルをcsvに変換するスクリプトを書きました。それでsrtファイルをcsvに変換し、Google Docに置いて、彼と私で両方から見て、コメントして、編集できるようになった。これで相当に効率が上がりました。翻訳が終わるとまた別のスクリプトを使ってsrtファイルに戻してdotSUBにアップロードするようになりました。
2010年1月30日土曜日
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